III-カポエイラ(Capoeira(カポエイラ)

カポエイラとは、武術と舞踏を組み合わせた格闘技の一種で、ブラジルの伝統的な楽器(berimbau(ビリンバウ), pandeiro(パンデイロ), atabaque(アタバキ))と掛け声、手拍子に合わせて戦う。また、護身術や、己の心身を鍛えるのにも役立ち、ブラジルの文化に深く関わるものである。

 カポエイラの語源は諸説あってはっきりしないが、ブラジルの原住民の言葉トゥピー・グアラニ語の"caa-puera"が語源であるという説が多く支持されている。"caa"は「森」を意味し、"puera"は「森だったところ」を意味する。すなわち、「森の中の開けた場所」である。この場所で奴隷たちが行っていたそのものがカポエイラと呼ばれるようになった、ということであろう。

 カポエイラはアフリカから連れてこられた黒人奴隷の間で発展したが、では起源はアフリカだろうか、それともブラジルなのだろうか。現在では、起源はブラジルであるとの説が有力だ。黒人奴隷が連れてこられたアメリカ大陸の他の植民地にはカポエイラのような格闘技が存在しないというのも、その証拠のひとつである。

 長い間、カポエイラは反抗の手段とみなされ、1889年には法律で禁止されてしまった。しかし、1932年に合法化され、1937年に最初のカポエイラアカデミアがMestre(メストレ) Bimba(ビンバ)(本名Manoel(マノエウ) dos(ドス) Reis(ヘイス) Machado(マッシャード):1900-74)によって創設された。現在では国民的なスポーツとして学校、大学、アカデミアで教えられている。また、世界でも、ブラジルの民俗文化の表現であると再認識され、特にその独特の音楽性から、人気を集めている。

 

2つの流派

 カポエイラには代表的な流派が2つある。"Angola(アンゴラ)""Regional(ヘジォナウ)"である。

 Angolaはよりオリジナルに近く、柔軟でゆっくりとした動作を特徴とする。相手を倒すことが目的ではなく、攻めと受けを繰り返す相手とのやりとりを通じて、己の創造性と感性を磨くことが重要となる。Mestre(メストレ) Pastinha(パスチーニャ)(本名Vicente(ヴィンセンチ) Ferreira Pastinha:1889-1981)が、この流派でもっとも重要なMestreである。

 RegionalMestre Bimbaが立ち上げた流派である。当時、サルヴァドールのカポエイリスタたちは、オリジナルとはかけ離れたアクロバティックなカポエイラをショーとして観光客に披露していた。その流れの中で、彼は従来のカポエイラに、速くて鋭い動作をとりいれ、より格闘技色の強い形式を打ちだした。攻撃、防御、カウンターアタックに重点を置き、Angolaよりも実践的である。

 

どのようにカポエイラを行うか?

カポエイラの試合のことをJogo(ジョーゴ)※と言う。まず参加者全員で輪を作り(このことを"Roda(ホーダ)"という)、地面に座る。このほかに楽器奏者がいる。この輪に座っている者たちが交代でJogoを行う。組手をする者2人が輪の中央に入り、しゃがんで握手をする。その状態からそれぞれが後ろ向きに側転で移動し、組手が開始される。まわりの参加者のLadainha(ラダイーニャ)(長歌。特定の曲ではなくカポエイラの際に歌われる歌の総称)と、Berimbauや、PandeiroAtabaqueといった楽器のリズムに合わせて、体を左右に動かす反復動作(Ginga(ジンガ))を行う。Gingaを基本動作として、攻撃、防御、カウンターアタック、よけを繰り出す。Gingaはカポエイラにおける基本中の基本の動作で、これを行っている間に自分がどのような攻撃や防御を出すべきかを考えたり、相手との呼吸や間合いを見たりする。また、常に体を左右に振っているので、右、左、どちらからでも仕掛けられるという特徴を持つ。

 さて、終わり方だが、いつ組み手を終えるかということは決められておらず、お互いがお互いを見て、タイミングを計り、双方が歩み寄って握手をして組手が終わる。この一連の流れを、次々に人が交代しながら続けていくのがカポエイラのJogoである。

   このJogoと言う言葉は他にもサッカーの試合を言う場合にも使われるが、一方でボクシングやVale(ヴァリ)-()tudo(トゥード)などの格闘技の試合にはLuta(ルッタ)(闘い)という言葉が使われる。このことからも、カポエイラが他の格闘技とは一線を画し、精神性を重んじるものであるということが窺われる。

 

Batizado(バチザード) 仲間入りの儀式

 Batizadoとは、もともとはキリスト教の洗礼式の意味だが、カポエイラのグループに仮加入した者がRodaに参加し、正式なメンバーの一員として認められる為の集会である。この時、正式メンバーとなった者にはApelido(アペリード)(愛称、あだ名)が与えられる。また、すでに正式メンバーとなった者たちはBatizadoの前に行われるAvaliação(アヴァリアサォン)(昇級試験)を受けることができ、その者の技能にふさわしい色のCorda(コルダ)(柔道の帯にあたる、道着をとめ結ぶための紐)が与えられる。

 

Graduação(グラドゥアサォン)階級

 先にも述べたとおり、カポエイラにもレベルに応じた階位が定められていて、成人の場合、"Iniciante(イニスィアンチ)"から"Mestre"まで全部で12に別れている。

第1段階――Iniciante(初級者) Sem(セン) corda(コルダ)(紐無し)

2――Verde(ヴェルヂ)(緑)

3――Amarelo(アマレーロ)(黄)

4――Azul(アズウ)(青)

5――Verde/Amarelo(緑・黄)

6――Verde/Azul(緑・青)

7――Amarelo/Azul(黄・青)

8――Verde/Amarelo/Azul(緑・黄・青)

9――Branco/Verde(白・緑)

10――Branco/Amarelo(白・黄)

11――Branco/Azul(白・青)

12――Branco(ブランコ)(白) Mestre(師匠) 年齢35歳、カポエイラ歴22年以上

  (Confederação(コンフェデラサォン) Brasileira(ブラズィレイラ) de() Capoeira(カポエイラ):ブラジルカポエイラ協会の規定による)

 

ちなみに、Cordaの色はブラジルの国旗にちなんでいることにお気づきだろうか。緑→黄→青→白と、旗の中心に行けば行くほど上級になるというのも面白い。ただし、上の色や順序はあくまでも一例で、流派ごと、道場ごとに多少違う。

 

カポエイラで使われる楽器

Berimbau:アフリカをルーツとする、弓を楽器として応用した一弦琴。共鳴体にひょうたんを付け、弦を箸のような細いスティックではじいて音を出す。音程によっていくつかの種類がある。

Atabaque:縦長の太鼓。コンガに似た奏法で、両手を使ってリズムを刻む。音程によって、3種類に分かれている。

Pandeiro:サンバの章参照。

Agogô(アゴゴ):サンバの章参照。

 

カポエイラはどこでできるか?

最近、日本でもカポエイラの人気が高まってきており、それに合わせて、カポエイラ教室も全国各地でどんどん増えてきている。ホームページもたくさんあるので、興味のある方はそちらをご覧になれば、より詳しい情報を手に入れられるだろう。

 さて、では、リオでカポエイラをするにはどうすればよいか。リオでもカポエイラ人気は依然として高く、多くのスポーツジム(Academia(アカデミア)で教えられており、だいたい1週間に2回ほど行われている。カポエイラ教室は街の至るところにあり、街を見て歩けば、1つや2つは簡単に見つけられる。入会は随時受けつけているところがほとんどなので、まずは見学させてもらうといいだろう。みんなでわきあいあいとJogoをやっているところを見ることができるだろう。

 参加に必要なのは身体のみ!!

 

Confederação Brasileira de Capoeira:ブラジルカポエイラ協会

ホームページ:http://capoeiracbc.sites.uol.com.br/index.html

 

Vamos ouvir uma música!!-音楽を聴こう!!

 カポエイラの中で歌われる音楽は数多くあるが、ここではカポエイラについて歌われている曲を紹介しよう。

"Berimbau"Baden Powell/Vinícis de Moraes:1963

 

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